蒼、まさか来ようとしている? 下宿から、車で一時間以上かかるよ? それに蒼は多忙だし、あたしが振り回しちゃいけない。 そう思うけど…… 「電話、終わった?」 あたしの身体をがっちり掴んだままのダイくん。 「じゃ、二人でいいところ行こう」 耳もとで甘く囁いた。 だけど…… やっぱり蒼と比べてしまう。 ダイくんに囁かれるたび、蒼を求めてしまう。 あたしは、絶対にダイくんにはついていかない。 こんな人を好きだったと思うと、情けないよ。