蒼に続き、蒼の部屋に飛び込む。 そして、その背中に抱きついていた。 温かくて大きなその背中。 あたしの大好きなその背中。 だけど、今日はいつもより弱々しくて小さい。 「一人で苦しまないで」 あたしの力は、蒼の力だから。 「苦しんでいる蒼、見てられないよ」 蒼は少し震えていた。 そして、あたしの手に、その荒れた手を重ねる。 「唯ちゃんには何でも分かっちゃうね」 その声は、消え入りそうなほど小さい。 「俺さ……どうしたらいいか分からない」