「あの娘…… 久美ちゃんのことを、確かに俺は好きだった」 優しくて静かな蒼の声。 胸がちくりとするが、大丈夫。 蒼が手を握ってくれるから。 今から聞かされる真実がどれだけショックでも、きっと大丈夫。 蒼はあたしの近くにいてくれる。 蒼のその手がそう言ってくれるようだった。