卒業を控えた冬のある日

「長次、見ろ」

手のなかになにかを包んで、嬉しそうに帰ってきた伊作。

森のなかを探し物でもしていたのか、制服が汚れていた。

「見ろ」

伊作がそっと手を開けた。

「桜草 ?」

「うん、 この前薬草を取りに行ったとき見たのを思い出したんだ。」


「長次にあげるよ。」


「…ありがとう。」