「あっ…私、本当に友達って思ってたの。高校の時は。9年振りに会って…」
「うん」
「…だんだん岳に惹かれていった」
「本当に?」
「うん。私も…岳のこと…好き」
「付き合ってくれる?」
「うん。もちろんだよ」
「よかった!あの上司の人と付き合ってるんじゃないかと思ってた…」
「ちゃんと断ったから」
「よかった」
岳は、私を抱きしめてくれた。
抱きしめた腕を少し緩めて、両肩を軽く持った。
顔が離れて、目と目が合う。
自然に二人の想いがかさなるように唇と、唇が触れ合った。
一度離れて、もう一度唇が重なり合った。
岳と私は、何度も何度も唇を重ねた。

