「あっ、そうだ」
と言いながら岳は、スマホを手に取った。
「一応、こないだの打ち合わせの時にどんな商品がいいかは、決めたんだ、こんな感じ?」
スマホにメモしてあるのを見せてくれた。
「いいね」
「で、注文したら、俺のとこに引換券が送られて来て、当たった人に引換券を渡して、当たった人が引換券に住所を書いて送ると景品が自宅に届く。そういうシステム」
「へぇ〜すごいね!じゃあ当日は荷物にならないね」
「うん。引き出物持ってる人もいるしね」
「気が利くね」
殆ど決まってるなら、本当に私来なくてもよかったな…
こんなに緊張してるのに…
「これどう?」
真剣に選んでた岳に突然聞かれた。
「あ〜いいね」
「じゃあこれにしよ!」
ソファに二人で並んで、肩が触れるか、触れないかの微妙な距離が、更に緊張する。

