母は、一度結婚に失敗している。



前夫のDVで…



子供はなく、3年で我慢できなくて、家を飛び出した。



当時、友達だった3歳年下の父が相談相手で、父は、ずっと好きだった母に「俺が守る」と告白をしたらしい。



悩んで、悩んで、悩んだ結果、母は父と結婚した。



その後、母は私を30歳の時に産んでいる。



今でも、その話を私にしてくる。



けど、母はとても幸せそうで、父のことが好きで、好きで、仕方がないようだ。



「孫はいつでもいいからね」



「急かしてるじゃん」



「ふふふ…そんなことないわ。楽しみね。けど愛花、自分のことは大切にしなさいよ。後悔しないようにね」


久々の母に、癒された。



父の誕生日は3月30日。



母は、カバン。



私は、財布にすることにした。



母と別れ、家に着いた。



後悔しないように…



母に言われたことが頭に残る。



中原さんとのことをちゃんとしないと!



中原さんにメールを入れる。



“この間は、キャンセルしてしまって、すみませんでした。体調が戻ったので、明日仕事が終わったら、お時間いただけますか?”



すぐに返信がきた。



“体調戻ったんだね。よかった。
了解です。明日は、仕事終わったら、マリンカフェで待ち合わせしよう”



明日、絶対に言わなきゃ!