すごく心配した。
事件に巻き込まれたのか。事故か。携帯の使用停止か。
とりあえず、無事を祈ろう。

そして数日後、
何回も電話を掛け続ける中

携帯のアナウンスが変わった。

「この番号は現在使われていません。」

数日の間に、携帯停止と番号変更をしたのか、わからない。けど、アナウンス内容が変わった。

ー絶望ー


その一言しかない。

希望は一つ。

元気に育つ我が子の存在。

混乱する中、はやとさんの勤めていたフォトスタジオに連絡を入れた。

そこは、有名なホテルの中のカメラ室。

不安しかない。

電話が繋がった。
戸惑いながら
「すいません。お尋ねしたいのですがそちらで働いている○○という者に電話を繋いでもらってもよろしいでしょうか?」
と伝えた。ただ、混乱している中なんて言ったかは記憶にほとんどない。

電話の向こうで

「すみません。うちにそのようなカメラマンは現在在籍しておりません。」

その言葉を受け入れる余裕なんて無かった。

「そうなんですか…えっと…」

言葉が詰まる。

きっと電話の向こうで対応していた方も困ったと思います。何か察したのか

「どうなさいましたか?」

と、優しく答えてくれた。

「そちらに勤めている○○と連絡が取れなくなり、心配になって電話を入れたのですが…4月に入籍予定でして…。」

相手の方は

「もしかして…。それは警察に届けた方がいいかと思います。うちでも過去歴をお調べしてみますので。」

と優しく対応してくれました。