たゆたえども沈まず


そう思いたいのは私だけ、

「まだ先ですよ、梅雨も夏も長いんですからね!!」

…ではなくて良かった。

開いた窓からじめじめとした空気が入ってくる。雨が降ると天気予報からの情報。

「でも、俺等受験生からすると結構あっという間なんだよね」

折り畳み傘しか持っていないから帰ろうと思ったのに、プリンス先輩の寂しそうな笑顔に勝手に引き止められる。

「先輩理系ですよね。ここら辺にするんですか?」

「いや、地方に行こうと思ってる」

キッパリと言い切るから私達の方が寂しくなってしまう。

きっと、置いていくのもいかれるのも寂しいんだ。