たゆたえども沈まず


この十七年間、一度も一緒にご飯を食べたことがないのに。

「今更くっついてきてうぜえな」

「え、」

「って顔してる。その気持ちはよくわかるけど、もう少しだけ付き合って」

遣る瀬のない顔をする。
すぐに朝食セットが運ばれてきた。

ボックス席なのに、私の隣にいる久喜の分もこちら側に置かれて伝票が丸めて透明のケースに差し込まれた。

朝からファミレスでご飯を食べている十代は私たちだけだった。

ほかほかのスクランブルエッグにスプーンを入れる。空いていた左手を久喜が掴んだ。

それで初めて、久喜は寂しいんだって気付いた。