「‥変えたよ。」
ドキドキしながら答える。


「やっぱり。こっちのが好き。」
そう言ってニコッと笑う彼。


シャンプーの香りまで覚えてたんだ‥
ちょっと嬉しい。

「春樹くんはいつもせっけんのいい香り。男の子じゃないみたい。」

「えー、それ褒めてるの?」

「あっ、もちろん!褒めてるよ?」
私が慌ててそう言うとクスクス笑う。


私たちはたわいもない話をして時間をつぶした。
胸の奥の方にあった気持ち悪さも気づいたら消えていた。