「そういうことだから。じゃあね。」
春樹くんはそう言うと私の手を引っ張って教室から連れ出した。
教室から出た瞬間、一気に緊張が緩んで涙がでてきた。
「ひかり、大丈夫‥ってひかり?泣いてんの!?」
「ごめん、大丈夫‥」
私が涙を拭おうとしたその時。
春樹くんは私をギュッとだきしめた。
「ひかり‥ごめん。俺のせいで。」
「‥ううん。春樹くんのせいじゃないよ?私は大丈夫だから。」
私がそう言って顔をあげると‥
春樹くんは少し笑顔になって優しく私の頬にキスをした。
「しょっぱ‥」
そう言ってニコッと笑う。