春樹くんはすぐに私から離れると、なにもなかったかのように歩きだす。

「春樹くん、待ってよ」

私はかれの後をついていく。

彼は振り向いて手を差し出す。
私がその手を握ると笑顔になる。

私たちは閉館まで夜の水族館を楽しんだ。