メディンとリディンが来た翌日、アレンはやっと退院した。


そして、退院してすぐに告げられた『ある事』の為に、数日間はかなり忙しく過ごした。





そして、少し落ち着いた5日後、レイを呼んで北の塔に行ってみた。




「これも黒かったのね。嘘みたい。」


真っ白になった灯台を見て、レイは穏やかに笑った。


綺麗な海がそのマリンブルーの瞳に映し出されている。



夕日に照らされるその姿がどうしようもなく愛しくなり、アレンはこの瞬間に約束を果たすことにした。



「…レイ」

「はぁい?」

「約束、したよな」

「…えぇ」

「今、言っていい?」


真っ直ぐに自分を見つめる碧の瞳に、レイはまたドキドキしてきた。



(な、何を言われるのかしら。)