「………………。」
三人は呆気にとられてアレンを見る。
「はぁ。ちょろいな。」
アレンは振り返ると軽く微笑んで三人にピースをした。
「アレン…。どこでそんな業…てかそれをできるのがうらやましい…。」
ギルクはアレンを見ながら感心していた。
「アレンて結構黒いのね」
レイはアレンをまじまじと見ながら冷静に言った。
「すごいすごーい、アレン!!水魔どっかに飛んでっちゃった!!」
イルだけは違う感想だった。
「まぁな…。ほらイル、プール行くんだろ」
アレンはさらっと流して、話を変えた。
「あ、そうだった!!」
イルは柵の方に飛んでいってまたよじ登り始めた。
四人が柵を登ると…
「ん?何してんのあの監視人…。」
監視人がカメラを見てニヤニヤしている。
「……あ…。」
アレンは顔をしかめる。
レイは監視人の後ろにスッと立つ。
「…楽しそうですね、監視人さん。」
監視人はビクッと身を震わせ、振り返って目を見開いた。
「あ…、いや…その…。」
サッとカメラを隠す監視人。
レイはカメラをひったくった。
「綺麗に撮れていますね。」
にこっと笑って………
グシャッと、カメラを握り潰した。
「…………。」
それをジッと見る三人。
「うわあぁあぁぁ!!せっかく一生懸命撮ったのに!!」
監視人は嘆く。
「人の水着姿をですか??最低ですね」
カメラを地面に落としながら監視人に手を伸ばす。
ぱあぁんッ…
と、鋭い音が鳴り響いた…。