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ピカッ!

ゴロゴロゴロ…


ドカアァアァン!


「うるせぇ…」

あれから数時間。

未だに雨は止まず、雷まで鳴り出した。


「草原で寝転ぶどころじゃなかったってわけかぁ」

のんきに言うギルクは外に目を向ける。


見えるのは、曇天と稲妻と雨と、濡れた草だけ。

隣のレイとイルが入ったテントでは悲鳴が聞こえた。

「雷、怖いんだろぉな~」

「ギルク、その顔何とかしろ」

アレンは何やら妄想したらしくにやついたギルクに冷たく言った。


「いやさ~、雷っていいなぁ」

アレンはバカは放っておくことにした。

残り少ない水を少しだけ飲む。



「あれ?」

「ん?どしたんだぁアレン」

「いや…何か水が…?」


アレンの持つコップに入った水を見る。


水はちゃぷちゃぷと音をたてて、踊っているかのように波をつくっていた。


「なんだ、アレン、コップ揺らしてるからだろぉ」

「え、揺らしてない」

「嘘だぁ……!?」


言葉が途切れる。


急にテントの入り口が開いて、雨が中に入り込んできた。