「いやじゃ、死にたくない…」





「もう遅い。俺達に喧嘩をうったことあの世で後悔するんだな。“氷雪剣 急急如律令”」




狐に向かって符を放てば急激に温度が低くなる。


空の月は隠れ厚い雲が覆い、そこからあらわれる無数の剣。



よくみればそれは透き通っている。  



あれは氷でできた剣だろうか?




そしてそれは次の瞬間、それは迷いなく狐に降り注いだ。





そんなことになれば近くにいる俺も無関係ではいられなく。



突風で飛ばされ、木に体をぶつける。




打ち所が悪かったのか、霊力は限界にきていたのかそこで意識が薄れていった。





途切れる直前にみたのはこの狐が作った世界が音をたてて壊れていく光景だった。