びっくりしてルナを凝視する。


ルナは、やっと目があったと微笑んだ。






「蓮、…あなたのことが大好き、です…」



そう言って、意識を失ったルナ。





「なぁ…まだ俺返事してないし、いい逃げかよルナ。……絶対に死なせてたまるか。かってに死んでみろ、閻魔大王にでも直談判にいってやる」



存在を確かめるようにぎゅっと抱き締める。




「お別れはすんだかの?なら、いい加減渡してほしいんじゃが?」




そういわれるまで忘れていた狐の存在。



ルナを助けるためには最短で倒さなければいけない。



冷静になり、術を組んでいく。


「誰が渡すか。今の俺は機嫌が悪い。だから、死にたくないなら見逃してやるが?」


そう狐に問えば、冗談じゃろ、と鼻で笑う。



まあ、最初から見逃す気はなかったがな。



「不動縛」


印を組んだものを狐に放つ。油断とルナという盾がないためか、あっさりと術にかかる。