イライラする気分を落ち着かせようと自分の家の書庫から外に出た。



出たと同時に妹と出くわした。


「千尋……」
 

「うわ、蓮兄その顔キモい」

千尋は相変わらず暴言をはいてきた。けれどそれに言い返す気力もなく、ため息を吐いた。


いつもと違う俺に本気で心配になったのか、どうかしたの?と聞いてきた。


「みつかんねぇんだよ。呪いをかけたやつ」



「どんな呪いよ。症状とかは?」


「症状は体に薔薇が浮き上がってて…兄貴曰わくあと7日で死ぬらしい。」

 
そうあと7日しかない。

「最後に一つだけ、かけられた本人はどんな風に眠ってる?」


どんな風に?


そんなこと重要何だろうかと思ったが真剣に聞いてくるので答えた。


「呪いなんか嘘みたいに寝てる。瘴気もないし」


「わかった」


「は?」