さっきなんていったこの狐…?


聞き間違えでなければ明日は満月なのだと、そう耳は捉えていた。


「明日は満月ですって…?」


信じたくない気持ちを抱えながらそう呟けば、面白そうに狐はそうじゃと肯定した。



つまり私の命は明日ということになる。




このまま誰も私を見つけてくれなかったら…そう思うとゾッとして、寒くもないのに体温が下がったような感じに陥った。








その私の様子に更に狐は笑みを深め。


「そーじゃのー、面白そうにただ、我にも慈悲というものがある。じゃからの?」