ニンゲンの生命力というのはすばらしいものじゃの?なんて首をかかげながら真っ赤な唇を舐め言う姿は妖艶で。



今にも私を食ってしまいそうな勢いだ。




「あなた、鏡狐でしょう?私なんかどうするつもり?」


答えは分かりきっていたけど敢えて質問する。


そしてその答えはやっぱり、私が考えた通りの言葉が帰ってきた。



「喰うためじゃよ」


「そう」


「わかりきってることを聞くとは、面白いの、ニンゲン。あ、ついでにもうひとつ教えてやろう」