「ち、千晶先輩大丈夫っすか」
「おう、少年よ…」
丹田千晶が倒れた日から早1週間
……俺が丹田千晶への気持ちに気づいてから早1週間。
《お試し》である俺たちの関係に特に変化はなく、丹田千晶はある意味また倒れそうになっている。
「死ぬ~」
その原因はただひとつだけ。
「千晶ちゃんっ!寝ないでっ!赤が迫ってくるよ!!!!」
「ぎゃああああああああ!!!!!」
それは1週間後にあるテストの存在である
「もうやだ…赤点やだ…勉強やだ…」
さっきから同じことをぶつぶつ呟いている丹田千晶
本当に大丈夫なんだろうか
丹田千晶は日本史が大の苦手らしい
それ以外はすべてほぼ100に近い点数をとれるとこの間自慢してきたけど、本当のところは分からない
だってあいつ、見栄っ張りだし
…ってゆーか…
「こんな簡単なのも分かんないとか…」
思わず出た本音
焦ったときには既に遅し
「黙れ藤宮光」
俺の顔面に日本史の教科書がヒットした