「先輩!!!!!!!」
教室に入ると目に飛び込んできたのは、翔太先輩に抱き抱えられてうなされている丹田千晶。
それを見た瞬間にドロドロとしたものが俺のなかで顔を出す
…今すぐ、俺が触れたい
でも、今は丹田千晶の体調の方が大切だ
「光…話してたら急に倒れて…たぶん熱がある」
困惑したように話す翔太先輩に近づき、丹田千晶の額に触れる
…熱いな
呼吸も荒く、眉間にシワを寄せて苦しそうだった
「俺、千晶先輩保健室まで運ぶんで荷物お願いしていっすか」
「お、おう」
すっと丹田千晶をお姫様だっこして、保健室へと向かう
「…元気になったら俺を待たせて翔太先輩と話してたお仕置きするから。」
二人きりになったのをいいことに少しだけ嫉妬の念を口にして。