意地悪な君の恋の仕方





「…慎ちゃんなにしたんだろうね」




三人でため息をつく




「まあ、慎のことだから明日には元に戻ってんだろ」



「だね」




ぎこちなく笑って見せたけど、本当は心配でたまらない。




慎ちゃんとは小さい頃から一緒だった訳じゃないけど、私にとっては翔太と同じような存在だもん




幼馴染みか、もしくはお兄ちゃんみたいな。





「…はぁ」





考えれば考えるほど不安になってくる




嫌なことがあったんじゃないか



なにか大変なことに巻き込まれてないか



傷ついてるんじゃないか






あんな慎ちゃんは初めてだから…






「千晶先輩!」





後ろから綺麗な声が私を呼んだ





「一緒に帰りましょ」






振り向くと爽やかに笑う藤宮光がそう言った