大嫌いだった



顔を一目見ただけでため息が出て



声をかけられたらさらにため息が出て



そしてついつい言い合いをしてしまう




いつも不快な気持ちにさせる君が嫌いだった






それなのに今



意地悪に笑うその顔も



ぎこちなく私の頭を撫でるその手も



ふざけてからかうその声も




どうしてだろう。



嫌いじゃない




好きだと声にするには少し気持ちが足りないけれど、嫌いだと声にするには少し気持ちが多すぎる。





この気持ちをなんて表したらいいんだろう。