意地悪な君の恋の仕方






「…誰だろう…」




こんな夕方にうちに来る人なんているかな…?




…あ、もしかして藤宮光?



忘れ物でもしたのかな?



そんなことを考えていると



ピンポーン




もう一度インターホンが鳴った




「はいはーい」



完全に藤宮光だと思った私は、軽い感じでドアを開ける。




「なに?わすれ…も、の?」



藤宮光だと思って言葉を発して、まず目に入ってきたのはジャージだった。



…あれ?藤宮光は制服だったよな…?




そう思って視線を顔へと持っていくと




「…あ!慎ちゃん!!!」



「よぉ」



いつもは格好つけて遊ばせている毛先がしゅんっと大人しくなった慎ちゃんが立っていた




ジャージを着ているから、マンション近くの公園で翔太とバスケでもやっていたんだろう