「…ちゃんと言ってくれなきゃわかりませんよ?俺優しくないから察して行動するとかできないんで」
俺の言葉に丹田千晶は目を見開く
「頼ってくれたときはふざけたり笑ったりしないでちゃんと助けますから」
女に頼られるのなんか死んでもごめんだ。
そう思ってたはずなのに…不思議だ。
丹田千晶ならまぁいっかって思ってる自分がいる。
そんなことを思っていると丹田千晶が少しうつむいた
「…手に、力が入らなくて…だから食べさせて?」
熱のせいか素直になったせいか、少しだけ顔を赤くした丹田千晶は小さな声でそう言った。
…なんだろう、なんて言ったらいいんだろう。
恥ずかしそうに俺に頼る丹田千晶が、可愛い
俺の手は無意識に丹田千晶の髪に触れていて
「やっと言いましたね。了解しました」
自然と出てきた言葉。
自然に緩んだ頬。
無意識に笑っている自分に気づいたときに恥ずかしくなって
「…っ!ちょっ!頭ぐらぐらするからっ!」
照れ隠しに丹田千晶の髪をぐちゃぐちゃになるほど撫でた。