意地悪な君の恋の仕方





「お、おい!」



何が起こったのか理解できずに焦る。




「おーい、千晶先輩?丹田千晶~!」



「…んんー」



…もしかしてこいつ…




「…寝てるのか?」



いや、絶対に寝ている。



いくら熱があるからって俺に頼るような性格じゃねえだろ。




「…んー」




でも顔は気持ちいいと言うより苦しそうだった。




眉間にシワをよせて、呼吸も荒い




こいつ相当熱があんじゃねえのか?




感じる体温もいつもよりも明らかに高かった。




「…はぁ」





いつまでもここにいるわけにはいかないし、早く寝せてやらなきゃな。



でも、起こすのはちょっとな…





そうなれば方法はひとつしかない。




「…とりあえずベットまで起きんじゃねえぞ…」




俺は聞こえてない丹田千晶にそう言うと、お姫様だっこをした。




「…っはぁ」




そうしてる間にも丹田千晶は苦しそうにしていた





ちゃんと薬とか飲んで寝てたのか?



そう疑問に思いながら家の中へと入っていく




さすが高層マンションの最上階。



ものすごい広さと景色だ。