目も口も大きく開いて驚いている私たちに男の人はクイっと眼鏡をあげた。 そして苛立ったのを隠すように笑い、 「そのことを説明するので、一緒に来ていただけますね?お二方」 その顔はとにかく恐ろしく 「「は、はい…」」 私も慎ちゃんもそう頷くしかなかった。 「ちょっと失礼」 二人でカチコチに固まっていると、突然なり出した着信音 あの、ここ病院なんですけど…って思っていたら、足早に病院から出ていった。 「15に停まってますから」 その言葉と車のキーだけ残して。