意地悪な君の恋の仕方





「翔ちゃんは…翔太っていってね、私の彼氏で、千晶ちゃんは光くんの彼女、だったんだよ一応」



「…は?」




菜々子先輩彼女いたのかよ…じゃなくって




「俺に、彼女…?」



女なんか、嫌いだ。



何を考えてるかわかんねぇし、俺の顔だけみてキャーキャー騒ぐ



できることなら関わりたくない




……そんな俺に彼女?




菜々子先輩は微笑んで頷いた




「二人の間にあったことは、よくわからないけど…お試しだったみたいだよ。光くんがいい始めた」



俺がいい始めた…?



なんか、俺本当に大事なこと忘れてんじゃねぇの?




「最初は、慎ちゃんと翔ちゃんに会いに来てたのよ、光くん。あ!翔ちゃんもバスケ部なの!」




翔ちゃん…は、バスケ部の先輩?




「そこから話すようになって…光くんと千晶ちゃんはいつも言い合いしてた。でも、二人ともだんだんと顔がよくなってたよ。本当に、愛がある言い合いだった」




言い合い?



基本的にいい顔してる俺が…?




「お試しの二人の関係はよくわからないけど、私には本当のカップルに見えてたよ」





俺が…誰かを愛してた?



好き…好き…?