「誰が恋愛初心者だって?」
俺の言葉に洋太は楽しそうにニンマリと笑った。
「え?じゃあなに?落とせるんだ?」
「あ、あったりめーだろ!」
売り言葉に買い言葉。
負けず嫌いな俺はついついムキになってしまう。
でも、誰にでもこうなるわけじゃない。
数えられるくらいの人にしかこーゆー態度にならないんだ。
「今まで彼女がいたことのないお前が?瞬殺の先輩を?落とす?ふふっ楽しいねぇ」
「なんも、楽しくねえよ」
そう。俺は付き合ったこともなければ初恋だってまだ。
女の良さとか、恋愛ってゆーものがよくわからない
洋太は相変わらずニヤニヤして頬杖をついていた。
「んじゃー、落とせなかったらどうする?」
「あん?なんもしねぇよ。」
「んなわけにゃいかねーよ。そーだな。一週間以内に落とせなかったらお前が1ヶ月間俺に昼奢るか、輝[ヒカル]ちゃんに会わせろ~」
「どっちもやだわ!!!」
洋太は細いがすっごい食う。
そんなやつに1ヶ月も奢ってたら破産しちまう!!!
だからって輝に会わせんのもな…
輝は2個下の妹で、兄である自分が言うのもおかしいがすっごい美少女
まぁ、俺にそっくりだからしょうがねえんだけど…
兄として変態な洋太に会わせるわけにゃいかん。