あぁ…なんだろう、すごくあたたかい




俺は今、どこにいるんだろう



辺りを見渡しても、何も見えない




ただ真っ白な世界だ



なにもない、無機質な白




それなのになぜか段々と暖かくなってきて




あれ、あそこだけ光ってる?




「……よ」




なんだか心地のいい声がする



「…め……ね」



なんだよ、何て言ってるんだ?




「あ…りのこ…と」




おい!なんだよ!はっきり言えよ!




「す…き…」




すき?好き?



その声は震えていて



おいお前泣いてるのか?



お前は誰なんだよ?




そう思った途端




「うっ!ぐっ…い、いてえ!!!」





頭がズキズキと痛んで



「ちょ、待てって!行くなよ!」





声は遠ざかっていってしまった






「嫌だ…行くな…離れんな!」




そう叫ぶと




「光くん!?大丈夫!?」




いつもの病室にいた。