『超美人なのに誰の告白も瞬殺する先輩がいる』



そんな噂が聞こえてきたのはたしか夏休み前。





「光~!興味ない?その先輩!」



中学からなぜか仲がいい日向洋太がニヤニヤしながら話しかけてきた。




洋太もバスケ部で、俺と真逆の性格だけどなぜか普段もゲーム中も息が合う




「別に?てかそこまでの美人この学校で見てないけど?」





正直言うと、俺はモテる。



自分でも悪くない顔だと思ってるし、実際俺に言い寄ってくる女の大半も顔狙いだ。




まぁ、そんな女と付き合うつもりはないけど。





「お前は自分の顔が基準だからな~」




洋太は軽くため息をつくと、子供のようにニヤニヤし始めた。




「まぁ、光がその先輩に興味を持ったところで恋愛初心者の光くんには落とすことなんか出来ませんけどね」




何が面白いのかキャハハハと笑いだした洋太。




プライドの高い俺は軽くイラっとする。