「千晶、俺逃げたくねえ」



翔太は真剣な顔でそう言った



私の手の中の二本のジュースはぬるくなっていた




「きっと、何があったか知ってもスッキリするだけじゃないと思う」




「…だね」






「それでも、俺は光が見たものを知りたい。知ったこと、聞いたことも知りたい。」




「私も」





「向かい合おうぜ。これは光だけの問題じゃねえ、俺たちの問題だ」





「私も同じこと思ってた」






私がそう言うと翔太はにっと笑って、私が持っている炭酸ジュースをとった






「さすがは幼馴染み。俺が好きなものよく知ってる」




「当たり前でしょ?幼馴染みなめないでよ」





たった一人の大切な存在なんだからさ





「よし、じゃあ俺はこのジュースに誓います!何があっても、全てを知っても逃げねえ。そんで光に俺のことを思い出してもらえなくても、またいちから仲良くなってやる。前よりもずっと深い関係になってやる。」




そう言うと、翔太はジュースを思いっきり振った