意地悪な君の恋の仕方






「……千晶ごめんな?」




屋上につくなり翔太は私と向かい合って謝った



「さっきはお前だって辛いのにあんな態度とっちまって…」




翔太は昔からそうだった。



いつもはふざけてるし、適当だし、私の方がしっかりしてるって言われがちだけど



周りを見て、相手の気持ちを考えて行動してるのはいつだって翔太で




だから、あんなことがあった私でも



友達ができるくらいの性格になれたのかもしれない






翔太がいて




苦しいときに黙って側にいてくれたから





「千晶、俺しか見てねえから。」





「…くっ、うぅ」





翔太の言葉に涙が溢れた





見なくてもわかるよ




翔太は困ったように笑って、ゆっくりと私の頭を撫でようと手を伸ばすの





でもなんでかためらって、私の肩を抱き寄せる



そして満足そうに笑うの



……ありがとう、翔太