それからは美沙先輩は何を言うでもなく店内に入ったので俺も続いて



頼まれた花火と、翔太先輩と菜々子先輩へのプレゼントとしてケーキとお菓子の詰め合わせ



そしてアイスを買って店を出た





「先輩、ん。」




帰り道で俺がアイスを差し出すと、美沙先輩はえ?という顔で俺を見た




「腕、冷やしてください。ほんと、すいませんでした」




俺が立ち止まって頭を下げると




「お前は何も悪くないだろう。早く千晶のところに戻りたかった。それは私も同じだ。」




そう言いながら渋々とアイスを受け取ってくれた





「お前は千晶と似てるから、意地でも引き下がらないつもりだろ?だから、言い合う労力を削減した。」




「…ぷ。」





淡々と話す美沙先輩が面白すぎて笑ったら睨まれた。




「慎が千晶を好きなのは出会ってすぐに気が付いたよ」





美沙先輩はふとそんなことを話始めた