意地悪な君の恋の仕方





「まあねっ!」



あんたに言われたくないけどね!!!



そんな性格の悪いことを思いながら藤宮光を睨む。




「…そこまで魅力はないと思いますけどね~




「うるっさいわね!!!!」



私だってなんでそんなに言い寄られるのか不思議よ!!!!




「…でも、どうして振っちゃうんですか?モテるなら選び放題でしょう?」




さっきまで楽しそうに笑っていた藤宮光が真剣な顔で聞いてきた。



どうして振るのか…か。




「逆にどうして振らないの?私はその人たちのこと好きでもないのに」




私の言葉に藤宮光は目を見開いた





「私好きとかよくわかんないんだよね~。友達の好きと恋愛の好きってなにが違うの?そもそも好きってなによ?恋愛って何よ?それもわからないまま付き合えないっしょ普通。…恋の仕方知りたいんだけどね」




言葉にしてからしまった、と思った。



こんなこと藤宮光に言わなくてもよかったのに…





「へーえ。何かちゃんとしてますね」




藤宮光の言葉に顔を上げる。




藤宮光は今までにないくらい楽しそうに、ニヤニヤと笑っていた。





…これは、嫌な予感…?