「くっはははは!!!!藤宮光翔太の被害に遭いすぎでしょ~!!!!」
王様ゲームを始めて一時間ほどたった頃
翔太先輩との3度目のキスを終えた俺を見て丹田千晶が大笑いしていた
…ほんと、なんで俺と翔太先輩ばっかり…
一回目のキスに続き、ハグ、キス、まじ告白、ハグ、キス…
他のみんなは丹田千晶と菜々子先輩による変顔や、慎先輩と美沙先輩による暗算対決など誰も損しないものばかりだった。
俺と翔太先輩ばっかりなんで…なんて理由は分かっている
慎先輩が王様だから。
まるで数字を全員分把握しているんじゃないかってくらい、俺と翔太先輩にだけ命令を下している
やり返そうにも俺はみんなの数字を知らないから下手な命令はできないでいた。
「王様だーれだ!」
何度目かの掛け声によって手を挙げたのは…
「…また慎ちゃん~?」
微笑む慎先輩だった。

