意地悪な君の恋の仕方




「たっだいまー」



ガラッと教室のドアを開けると…




「千晶先輩!?大丈夫でしたか!?」



すごい勢いで藤宮光が話しかけてきた




「大丈夫って何がよ。私には何の害もないっての」



呆れたように言うと、はぁ~と頭を抱えてしゃがんだ藤宮光。




「よかったっす…」




何がよ。何を心配してたのよ。




不思議に思っていると




「だから言ったっしょ?むしろ千晶が害を与える側だって」




翔太がゲームをしながらそう言った



どういう意味よ。



そう言って食って掛かろうとすると




「…どういう意味っすか?」




同じことを藤宮光が言った。




「…簡単なことよ。あの子は千晶が好きで告白したけど、千晶に瞬殺されたわけ」



「千晶ちゃんの瞬殺は一年生に知れ渡ってないんですか?」




「あの瞬殺はやべーよな。殺傷能力半端ないし。」





みんなして次々私の文句言って!!!!




頬を膨らませて怒っていると




「…へーえ?そんなにモテるんですか、先輩」




藤宮光は珍しく感心したように私を見た。