「…ち、千晶ちゃん!?やっぱり辛い!?」



「…安心しろ千晶!三人は私が殴っておくから!」




私の涙をみた二人はあたふたとして、そのあとぎゅっと私を抱き締めた。




二人の体温は暖かくて、「大丈夫だよ」って言っているみたいだった




「私…っ、藤宮光と一緒にいたいよ…!」




するりと言葉になった本心




離れたくない、そばにいてよ




怒らないし、喧嘩しない可愛い女の子になるから…





「千晶ちゃん…」






私を抱き締める腕に力がはいった。





「…無理して忘れなくたっていいんだぞ」





ぼそりとそう言った美沙ちゃん





「そうだよ…やり直せばいいんだよ」




目に涙を溜めて微笑んだ菜々子ちゃん





「…やり直す?」




「そう。二人のお試しは終わったかも知れないけど、千晶が光を好きなら終わらないよ。ここからがスタートだ」




「光くんを惚れさせちゃえばいいんだよ!もう一回、そばにいれるようにね!」




藤宮光を惚れさせる…?





「…でも、私藤宮光に避けられてる…」




そう、私は藤宮光に避けられてる



だから話すこともなければ顔を合わせることもない




「…あぁ、そのことか。それなら安心しろ。」





「…え?」






「私たちに任せておいて!」





そう言った二人は目を合わせてニヤリと笑った