「で、どうなの?」 「ああ、進展はなしだけど……」 吉永君が声をひそめたから、肝心な部分は聞こえなかった。 けど、口の動きはかろうじて見えた。 それは確かにこう動いていた。 ――近々告白するつもり―― 『次は、西山高校前、西山高校前。お降りの方はお知らせ願います』