最初はバスの中で姿を見ているだけで十分だった。 同じクラスになって跳び上がるほどうれしくて、いつかは他のクラスメートのように仲良くなれたら……そう夢見ていた。 でもそれは自信がなくて逃げていただけ。 本当の私はもっと欲深かった。 友達になりたい。 そして出来ることなら、友達以上に、なりたい。 だからこそ好きな人がいるという事実がこんなにも切なくて。