そしていつも犬の散歩をしているお姉さん。

好奇心旺盛なのか、リードを限界まで引き伸ばし先を進む一匹のチワワくん。

華奢なお姉さんはいつもされるがままに彼に引っ張られている。
 
彼女が一度、ぱたりと姿を見せなくなったことがあった。

何かあったのかと人ごとながら心配したけど、数日たって現れた時、もう一匹、同じ顔をした小さな子が増えていたのを見たときは、驚くと同時に思わず笑ってしまった。

チワワ「くん」ではなくチワワ「さん」だったなんて。

今は同じくらい大きくなったチワワの親子に、相変わらずお姉さんは引っ張られている。