家に着き、送ってくれた水野君に感謝する。



「水野君、ありがと。」


「ううん、別にいいよ。また月曜日ね。」



今日は金曜日のためそう言う水野君。



水野君を見送ってから私も家に入る。
すると、



「麻実、今の彼氏? 超かっこいいんだけど。」



そう言ってはしゃぐお母さんの姿が。



「違うよ…」



水野君はただの友達。
私が好きなのは神田君。



「えー? でも送ってくれるってことはただの友達じゃないわよね。

麻実、あの子が好きなの?
だったら両想いよ。きっと。」




「違うって!
水野君はただの友達なのっ!」



私がそう言うとお母さんはニヤニヤしながら、



「あら、必死になっちゃって。
逆に怪しいわよ。」



と、からかうように言う。
いつもだったら気にしないけど
今日はちょっとキツイ。



「もういい。」



お母さんに何を言ってもダメとわかった私は自分の部屋に逃げることにした。