冷酷王子はイジワル男子




「あの、神田君…か、彼氏待ってるんで。」



私がそう言うと男の人は



「少しだけいいじゃん。ちょっと来てよ。」



そう言って私の腕を掴む。



「いや、あのでも…」



「少しだけ、だからね?」



しつこくそう言ってくる男の人。



神田君、まだかな…。
そう思って辺りを見渡すけど神田君はいない。



「ね? いいでしょ。」



「な、なんで、ですか?
私が行く意味を教えてください。」



強気にそうでてみると男の人は、



「あーうん。俺彼女いるんだけどね、
知り合いの女が俺を好きって言うんだ。

彼女のこと好きだし断ったら、

”じゃあその彼女を連れて来なさいよ。
もし、連れてこなかったら意地でも見つけて嫌がらせしてやる。”

って言うんだよ。
でも今俺の彼女は海外旅行中。

多分そう言っても信じないだろうから、
可愛いキミを彼女って言えば納得すると思ったんだけど…。

やっぱダメだよね?」