そして土曜日ーー


「お待たせ、麻実待った?…って、え?」



少し遅れてきた花ちゃんが神田君と山本君を見て戸惑う。



そんな花ちゃんを見て神田君は無言で、
山本君は自己紹介をしていた。



山本君の自己紹介が終わると花ちゃんは私を連れて2人から離れて、


「なんであの2人がいるのよ。
神田君なら100歩譲るわ。

でも山本君がいる意味がわかんないんだけど!」



それはね、花ちゃん、山本君は花ちゃんのこと好きだからだよ?


なーんて、言えるはずなく…



「えーと、さっきたまたま会って山本君暇だったらしいから、誘っちゃった!」



私がそう答えると花ちゃんはため息をついて、


「誘っちゃった! じゃないわよ…。
もういいわ。戻ろ。」



と言って山本君と神田君のところに戻って行った。