「すみません。」
急に神田君に声をかけられた女の店員さんは明らかに動揺していた。
まあそりゃそうだよね…見惚れてたんだから。
「は、はい、どうかいたしましたか?」
「立ち読みってしたらいけないんですか?」
って、何聞いてるの? 神田君!
ダメに決まってるじゃん…。
そう思い見ていると女の店員さんはニッコリ笑顔で、
「いいですよ。好きなだけお読みください。」
「それはどのジャンルでもですか?
例えば、小説でも漫画でも…」
「はい、なんでもOKですっ!」
いやいや、それはないよね?
さっきと言ってたこと違うよ?
やっぱりイケメンは扱いが違うかぁ。
そうため息をついていると神田君に腕をグイッと引っ張られた。

