冷酷王子はイジワル男子




放課後。




「花ちゃん、帰ろー!」



「無理。私彼氏と帰るから。」


そう言って先帰ろうとする花ちゃん。
でもそれだけじゃダメ。



「じゃあ、彼氏の写真見せてよ。」



私がそう言うと明らかに動揺した様子の花ちゃん。



それでも携帯を取り出して写真を見せてくれた。


そこには、



「これって、花ちゃんのお兄さんじゃん。」



この間遊びに行ったときにいた、花ちゃんのお兄さんだった。



「てへっ、バレた?」



「てへっ、じゃなーいっ!」



私が叫ぶと花ちゃんは若干うるさそうにしてから、


「とにかく私帰るからーっ!じゃあね!」



そう言って帰って行ってしまった。