夕餉前、土方の部屋へ向かった


     スパンッ!  ギューー!

   
   後ろから土方に抱き付く美輝


   土方「……………………………………

      墨が垂れた………馬鹿やろう」


   美輝「山南さんを……助けてくれて

      ありがとう。感謝してる」



   土方「あ………あぁ………良かったな。

        もぅ離れろ!仕事中だ」


   美輝「夕餉だよ? 後さ………

      栄太を病院に呼んでくれたの

      義豊でしょ?ありがとう」


   土方「……………………………あぁ………」


   美輝「敵なのに……私が入院してるって

      言うの悩んだでしょ?

      私が喜ぶように……

      してくれたんだよね?

      本当に………ありがとう」


   土方「あぁ……。夕餉か?行くぞ」


   美輝「……………………………………

      義豊…………何か隠してる?」


   土方「いやぁ?」
  
   
   美輝「何で目を合わせないの?

        何でそっけないの?」


   土方「あぁ。屯所移転して………

      慣れねぇ。眠れなくてな………」


   美輝「そんな繊細じゃねぇだろ!

       お前はぁ~~~!!!」


   土方「何だぁ?その言い草はっ!

   なぜ俺が繊細じゃないと思うんだ!」


   美輝「繊細な男はむやみやたらに

      女を抱いたりしない………」


   軽蔑の眼差しを土方に向ける美輝


   土方「……………………………………」


  美輝「まぁいいやっ!

     山南さんから文来たんでしょ?」


   土方「っっっ!!! あぁ………

         元気そうだな………」 


   美輝「ね?良かったね?

      佐藤彦五郎さんが帰して

      あげないんでしょ?」


      土方「あぁ……………」


   美輝「良かった! 私が此処に来て

      初めて役に立ったね」ニコッ!