叩く手が止まってしまった。 替わりに瑠季の手があたしの頭をくしゃくしゃ と撫でた。 昔のように、ちいさい頃の亜紀にするように。 「僕は瑠季に一杯喰わされたわけか」 笑って尊が言う。 「でも、ファーストキスは瑠季に盗られちゃった けど、他は譲らないよ」 そう言うと尊は秘書室を出て行ってしまった。